植物中毒と集団幻想
メアリー・キルバーン・マトシアン著荒木正純氏家理恵訳
文学の文化研究に影響を与えた新歴史主義視点による研究書の翻訳(荒木正純氏との共訳)。中世ヨーロッパに猛威をふるった黒死病や魔女裁判、フランス革命時に多発した恐慌など無関係に見える歴史上の現象の背後に広範な集団幻覚を引き起こす食物中毒の存在があることを、ジャーナルや統計、庶民の日記や随筆など<小さな歴史>のテクスト群から読み解いた研究書であるが、この現象が文学作品における魔女や魔術の言説につながる可
パピルス