「『シュミット問題』が投げかけるもの―『歴史学』の一つとしての政治思想史研究をめぐる一考察―」
高橋 愛子
カール・シュミットの思想を評価する際につねに付いて回る、徹底して対極的なふたつの立場―ナチス関与を重視し、政治的・道徳的な観点から克服されるべき≪反面教師≫として論ずる立場、及び、シュミットが示した理論的枠組みが現代においてなお生き続けている点を認め、理論的に高く評価する立場―の間の論争の構図を考察した。
『社会科学ジャーナル』
国際基督教大学社会科学研究所
第53号