専門は臨床心理学(家族心理学)で、子どもと家族の諸問題を取り扱っている。その中でも近年増加傾向にあるアレルギー疾患は、患者とその家族、さらにその家族を取り巻く社会にも影響を与える疾患であり家族心理学的アプローチが有用なのではないかと考え、研究テーマとしている。
【アレルギー疾患児と家族】
子どものアレルギー疾患では食物アレルギーの占める割合が多い。食事は日常のことであり、それを管理する保護者(主に母親)の負担も大きい。そのため、保護者の心的状態と子どもとの関係性が病態の安定化、難治化に影響すると考えられる。そこで、食物アレルギー児をもつ保護者とその家族に必要な心理社会的サポートの提供をすることが、食物アレルギーの治療を効果的に行い、難治化を防ぐ有効な手立てなのではないかと考えられる。
そこで、現在は神奈川県立こども医療センターアレルギー科にて、患児のQOLと保護者の心的状態の調査研究に取り組んでいる。