論文

基本情報

氏名 津曲 達也
氏名(カナ) ツマガリ タツヤ
氏名(英語) Tatsuya Tsumagari
所属 基礎総合教育部
職名 助教
researchmap研究者コード R000000837
researchmap機関 聖学院大学

題名

精神科看護師の職場での学びの構造 : 精神科単科A 病院における看護師の能力向上と他者からの支援の関連

単著・共著の別

 

著者

福嶋 太志
中里 陽子
津曲 達也

担当区分

 

概要

精神看護の現場で働く看護師は、中途採用者が多く、入職時点で幅広い年齢及び経験年数の人材で構成されている。これは、一般の病院とは様相がかなり異なるもので、精神看護の現場の特徴の一つになっている。一般病院では新人看護師の教育の一環として一律の研修プログラムが実施されている。同様に、精神科看護師に対しても一律の研修プログラムは行われている。しかしながら、多様な背景を持つ精神科看護師で構成される現場では、一律の研修は一般病院ほどの効果は期待できないものと予想される。精神看護の現場は看護師育成という点で大きな課題を有しているのである。しかし、こうした状況下においても、高い能力を獲得していく精神科看護師が存在することが経験的に知られている。一部の精神科看護師に対してなぜこうしたことが起きるのか。ひとつ考えられる理由としては、職場学習の効果があるであろう。職場学習は、その職場を構成するメンバー全てに個別的な学習の場を提供する。精神看護という多様性のある職場において、能力を高めていく一部の精神科看護師には職場学習による個別学習がうまく機能しているのではないかということが推測される。看護師は、現場の患者対応において様々な学習の刺激を受ける。精神看護の現場でも同様である。成長していく精神科看護師は、患者対応で受けた刺激を、職場スタッフの多様な支援によって自己の成長を促す学習につなげているのではないかと考えられる。本研究は、わが国の精神科病院として平均的なサイズのA 病院を調査対象としたものである。精神看護の現場における職場スタッフを5つのタイプの他者にカテゴリー化し、それらの他者からどういった支援を精神科看護師が受けているかを質問紙によって調査し、職場での他者からの支援の構造を明らかにした。さらに先行研究を踏まえ精神科看護師の能力分類を行い、抽出した能力がどういった他者からの支援に支えられ向上しているのかを重回帰分析により調べた。その結果、特定の能力が特定の支援によって向上していることがわかった。この結果は、成長する精神科看護師における学びの構造を明らかにするものである。しかしながら、結果についての説明力が弱く、本研究における学習モデルは不十分であることもわかった。この結果は、精神科看護の現場における学びの構造についてさらなる研究の必要性を示唆している。

発表雑誌等の名称

鹿児島大学総合教育機構紀要

出版者

鹿児島大学

 

4

開始ページ

127

終了ページ

134

発行又は発表の年月

2021-03

査読の有無

 

招待の有無

 

記述言語

日本語

掲載種別

 

国際・国内誌

 

国際共著

 

ISSN

 

eISSN

 

DOI

 

Cinii Articles ID

 

Cinii Books ID

 

Pubmed ID

 

PubMed Central 記事ID

 

形式

無償ダウンロード

JGlobalID

 

arXiv ID

 

ORCIDのPut Code

 

DBLP ID

 

担当授業科目1

 

担当授業科目2

 

担当授業科目3

 

主要業績フラグ

その他