音楽におけるイメージ生成について ––作曲者と奏者の観点から––
久保田翠
作曲者は作曲の際、頭の中で完成した作品の「響きの像=イメージ」を思い描き、奏者はまだ演奏したことのない楽譜を目にして「響きのイメージ=イメージ」を描く。そのような謂いが一般的であることを踏まえつつ、作曲家クリスチャン・ウォルフの図形楽譜の作品においてそれが成立していないということ、むしろそのことによって、ウォルフの作品の演奏がどのような独自性を有しているのかを論じた。
キリスト教と諸学
聖学院大学キリスト教センター
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