古英語行間訳付き『詩編』の言語・歴史的資料価値
小林茂之
本稿では,古英語行間訳付きの『詩編』とその英語史上・キリスト教史上の資料的価値について取り上げた. Toon (1992) は初期古英語の写本は,9世紀以前ではマーシアの言語の特徴を示すと論じている.アルフレッド大王が南部イングランドを統治した9世紀末以降,ウェセックス方言がキリスト教文献の英語となっていったことが予想される.
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