言語接触による初期古英語の発達
小林茂之
最初の古英語は紀元後449年のアングロ・サクソンの侵入後に起きたケルト語の消滅はアングロ・サクソンの侵入の結果であるというものである.しかしながら,この説の問題は,Oppenheimer (2006) が反証した「全滅説」の言語版であるということである.当論文は,初期古英語主節の動詞末尾語順に関する最近の分析と Oppenheimer の理論を検討し,アングロ・サクソン侵入以前のサクソン人とブリトン人との言語接触について論じる.
聖学院大学総合研究所紀要
聖学院大学総合研究所
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