「自然で共通なコトバ」の全身感覚について
教育哲学会第65回大会 一般発表
教育の本義を養育・授乳に示した『エミール』第一編に「自然で共通なコトバ」への言及がある。乳児と乳母のコトバの交流は人間の生存の根拠関係になる。『エミール』を新教育運動の思想の原典としたアンリ・ワロンは、母子一体的関係の抱く姿勢の全身感覚にある共鳴を把捉し、共生態としてコミュニケーションの発源を捉えた。本発表は、ワロンの「『エミール』序説」から、「自然で共通なコトバ」の全身感覚論を考察した。