初年次における教育の課題 -1年生になることの意味を考える ―
寺﨑恵子
異校種間連携の課題について「1年生になる」ことの出来事とその事態に捉えて、子どもの生活環境移行の段差経験と、子どもの発達状況に対応した接続(articulation)のあり方を教育哲学として考察した。段差経験における子どもの困惑には、幼児期と児童期の発達の質的差異を理解した教育的ケアと子どもの経験を生かした新しい学習が必要である。その原理に、「なる」ことの両義的な中間的な存在状況への理解が求められる。
聖学院大学論叢
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