初年次教育と知育
寺﨑恵子
初年次教育の内実が人生の過渡期における自己形成としての知育に重なることを考察した。初年次教育の実践に共通する教育・人間形成論の構造とその原理はイニシエーション論として考察することが可能である。新たな存在に「生る」ことは、人生の節目・接続期にある存在の〈死と再生〉の象徴的なコムニタス体験である。幼年期、少年期、青年期の人生の諸時期に特有な人間形成が、やがて発達段階説に結びつく。
聖学院大学論叢
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