第二の誕生と教育
寺﨑恵子
ルソーは第二の誕生の課題を示した。子ども期から青年期への過渡的状況は〈死と再生〉の構図にあり、存在論的困惑に配慮する「わたしたちの教育」の質的転換を求める。自他融即的自愛心から自他対向の協立的自尊心への転変に伴って、生を養うという本来の意味での教育が身体から心へと切りかわる必要をルソーが説いたことを、V.ターナーのbetwext/between論を援用して、明らかにした。
聖学院大学論叢
聖学院大学
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