ルソーにおける関心の概念 -演劇と教育との関連をめぐって ―
寺﨑恵子
演劇論と知育・学び(instruction)論を重ねて、ルソーは、関心の概念を自己形成論に開いた。眼前の対象に関心を向けて面白さを求める観察は、対象・他者に向かう主体的な心的態度にあり、そこに知育・学びの契機がある。とはいえ、偏狭な主体性は対象への没入や利害関心に陥る危険をともなう。対象への主体的な関与としての関心の概念は、感覚教育や子どもの感性的な学びとしての知育論の基本的概念になった。
聖学院大学論叢
聖学院大学
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http://ci.nii.ac.jp/naid/40019336818http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN10068733http://id.ndl.go.jp/bib/023804521