学校の閑暇 -ルソーの演劇論をもとにして-
寺﨑恵子
東日本大震災後、学校教育が揺らいだ。生活避難所の学校では、学校の原義・生を養う閑暇・スコレーの時間が露呈した。同様の課題を、ルソーは演劇教育論で提起した。リスボン震災(1755年)後、余暇(閑暇とは異質の近代的生産的時間)における観劇の教育的作用が排他的自己愛に陥る危険を指摘し、「演劇は学校である」とする演劇教育論を批判した。学校教育の時間認識を教育思想と文化の歴史に掘りさげて考察した。
キリスト教と諸学
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