「安全第一」の社会史‐比較文化的アプローチ
金子毅
日本における「安全」理念の非内在化という現実的課題に即し、実践と抽象的理論を架橋すべく動態的比較文化論の視点から類似要因による災害の頻発を許してしまう文化要因を、戦後日本を中心とする「安全第一」の理念構築過程より検証した。プロテスタンティズム倫理を色濃く反映したアメリカ産「safety-first」と日本的解釈としての「安全第一」との間にあるズレを、身体化と言説化を切り口として歴史社会学的に考察し
社会評論社