「企業結合会計に関する一考察—取得法を中心として—」
山田 ひとみ
企業結合会計の今後の動向を明らかにする目的で、FASBとIASBの共同公開草案(2005年)におけるアクイジション(取得)法の会計処理の内容と問題点を考察した。取得法は、企業結合時の企業評価を公正価値会計に基づいて行う、従来の取得原価主義からの逸脱である。特にのれんに関しては、歴史上、対価を支払ったときにのみ認識されてきたが、取得法によるとのれんの測定の基礎に新たな根拠が与えられる。
経研論集 第24号大東文化大学大学院経済学研究科25-46頁