映画における宇宙の表象、あるいは宇宙時代における映像の意味をテーマとした本シンポジウムにおいて、『ゼロ・グラヴィティ』などを取りあげながら、身体的反応に重きを置く近年の商業映画の傾向と、そこから再定義される映像のあり方を論じた。近年のSFでは映像美よりも身体的な感情移入を重んじるようになってきているが、同時に近年では『2001年宇宙の旅』のような評価が確立された原作の映画化ではなく、はじめから映像作品として構想されたSFが増えており、そうした作品の中では、映像(や運動を通じた感情移入の誘発)を通じてその作