菅原道真と宇多上皇─『菅家文草』巻六・四五二番詩の「梅花」と「松」「竹」─
木下綾子
[再録]『国文学年次別論文集』平成17年度版中古1(朋文出版・学術文献刊行会,2006.4)(pp.255-260)『菅家文草』巻六・452「賦殿前梅花,応太皇製」に見られる松竹への嘲笑と梅花の喩を道真の宇多太上天皇と醍醐天皇との板挟みや「詩人無用論」と共に読解し,道真はここに至って,「花月」のみをうたう宮廷詩人として新たに自己規定したと解釈した。
明治大学日本文学
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