『源氏物語』における君臣関係─『菅家文草』『菅家後集』の重陽宴詩から─ (シンポジウム「源氏物語における菅家と白氏」報告)
木下綾子
『源氏物語』須磨巻における菅原道真『菅家後集』482「九月十日」の引用は,光源氏・朱雀帝・故桐壺院を左遷事件前後の菅原道真・醍醐天皇・宇多法皇に重ねる。須磨巻周辺でも『菅家』と同じく,故桐壺院の遺言を媒介に光源氏と朱雀帝の親密で私的な関係が強調されることから,両者の共通性と意義を比較検討した。
古代学研究所紀要
明治大学古代学研究所
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http://ci.nii.ac.jp/naid/40015706846http://ci.nii.ac.jp/ncid/AA12116584