CD『later』
久保田翠
ジョン・ケージ、或いはフルクサス以降に展開された「作曲」「演奏」への根本的な問いかけを、演奏するみずからの身体によって内側から生き直した先に(later)あらわれた、行為の影としての音響がまとうあらたな相貌。演奏することの自動性を切断し、制御の可能性と不可能性とのあわいにひろがる未聴のアンビエンス。ピアノと声が時に縺れあい、また時に裏切りあいながら展開される1時間弱のサウンド・ドキュメンタリー。