近藤譲の作品における 「一音」の布置:器楽アンサンブル作品を中心に
久保田翠
作曲家・近藤譲の作曲思想の中心である「一 音」、すなわち作曲行為において思考の最小単位となる一つの「音」が、彼の作品において どのように具体的に実現されているか、また年代によってそれがどのように変化しているかを検証した。楽譜を用いた楽曲分析、言説分析、及び音楽心理学なども参照し、多角的に論じることで、聴取の可能性と限界、聴取と作曲行為の関係性といった、より発展的な領域へと踏み込んだ。
東京大学大学院総合文化研究科