本研究は学校制度の周縁や外側に位置している,オルタナティブスクール(代案学校)(韓国),フリースクール(日本)を「もうひとつの学校」と位置づけ、子どもの生き方を支える包摂的な教育内容を分析してきた。「もうひとつの学校」の日韓比較研究を行う中で明らかになったことは、第1に、学校の中だけではなく生活も含めて教育課程を捉える視点だった。それは、学校教育を学校内の教師だけで完結させるのではなく、親や地域の人々とのつながりの中でトータルに教育実践を捉えるものだった。第2に、知識を習得するという学びだけでなく、子ども同士や子どもと大人の関係性の組み換えや意味づけのし直しが学びと深く結びついていた。